日本の眼科学会の総会である、日本眼科学会総会(2020年)にて、低侵襲緑内障手術(MIGS)である、マイクロフックロトミーについて発表を行いました。マイクロフックロトミーは従来の線維柱帯切開術を眼内から行うことができる画期的な手術と考えます。自院での施行例に加え、院長による兵庫県内の他4施設で手術を執刀した症例について術後1年以上経過を追えた手術成績について検討を行いました。単に何例の手術を執刀しました、という報告はそれほど未来につながるものではなく、手術成績に関して正確に考察することは、自己評価も含め今後の発展のためもに重要と考えています。今回の検討では、フックロトミーは10分以内の低侵襲手術が可能であり有意義な成績であった半面、術式の性質上、10%程度の症例でさらなる緑内障手術も必要であったこともわかりました。同様の内容は日本眼科手術学会シンポジウムでも発表しました。緑内障手術のさらなる向上、発展のため、考察と研鑽を進めて参ります。患者様のご紹介をいただいた諸先生方に改めて感謝申し上げます。